バリスタ4万人の頂点「第17代コーヒーアンバサダー」に望月芳美さん。お客様、生産者、そして、コーヒーを育む自然への思いやり表現


第17代コーヒーアンバサダーとなった望月さん(左から2人目)を囲む、斉藤さん、川地さん、緒方さん(左から)

「歴代のアンバサダーから受け継いだエプロンです。第17代、よろしくお願いします」。10月21日、コーヒーの知識や情熱を競う、スターバックス コーヒー ジャパンの社内競技会「コーヒーアンバサダーカップ2021」で、東京・六本木の店舗で働く望月 芳美さんがコーヒーアンバサダーに決定しました。2019年から2年間の任期を務めた前コーヒーアンバサダーの間惣 檀さんからコーヒー染めのエプロンを手渡された望月さんは深々と頭を下げたあと、涙ながらに喜びを語りました。「嬉しいです。応援してくださった方たちの熱い思いや支え、まさに人のつながりがあったからこそ、コーヒーがあったからこそ、ここまで来ることができました」。

2000年、世界に先駆けて日本で始まった競技会は今年で17回目を迎え、新型コロナウイルスの影響で初のオンライン開催に。今回のテーマは「Do our Coffee」。予選会を勝ち抜いたファイナリストが、接客スキル(実舗を想定したコーヒーの提案)のステージと、ビバレッジの創作性や完成度(ストーリーを込めたシグネチャービバレッジや2種のラテアートを作成)をはかるプレゼンテーションで競い合いました。東日本、中日本、西日本の地区代表に、スターバックス リザーブロースタリー 東京代表を加え、望月さん(東日本)、斉藤さん(中日本)、緒方さん(西日本)、川地さん(ロースタリー 東京)の4名が出場しました。

日常は変わっても、変わらないコーヒーへの情熱。一杯のコーヒーに込めたそれぞれの「Do our Coffee」

大きく世界が変わった1年。日常の生活が送れること、人と人とのつながりの温かさを実感し、コーヒーの存在の大きさを感じました。日常は変わっても、一杯のコーヒーを通じて、一人ひとりのお客様の心を豊かにすること、そして、コアであるコーヒーへの情熱、全国のバリスタが持つ無限の可能性は変わりません。それぞれが大切にする「Coffee」を、自分自身の言葉と行動で届けるー。そんな思いを込めたのが、今回のテーマ「Do our Coffee」です。

大会前日のリハーサルでは、思い通りにいかなかった4人。本番当日、緊張した様子でプレゼンテーションを繰り返し、製作手順の確認、最後まで抽出器具との“対話”を続けました。第1ステージではお客様に寄り添い、実際の店舗が思い浮かぶようなつながりを披露し、第2ステージでは、自分の言葉でコーヒーパッションを表しながら、所作にも気を配り丁寧にコーヒーを抽出。仲間の応援を背に、個性が光るパフォーマンスで見る人を魅了しました。

初のロースタリー 東京代表となった川地さんは、ロースタリー 東京の3階「アリビアーモ™ バー」のバーテンダー。強みを見せつけるかのように、「拍手で盛り上げてください!」と持ち時間の中盤を過ぎたところで会場を巻き込むシェイクで、見せ場を演出。コーヒー、TEA、スパイス、ビバレッジ、パートナー、カスタマーの6つのつながりを表現した味わいの変化が楽しめるビバレッジを作成し、「(バーテンダーは)何が起きても顔に出さない」という日ごろの教え通り、平常心で持ち時間を終えました。

緒方さんは、今回が3度目の挑戦。コーヒー発祥の地、エチオピアで大切な人にコーヒーを振る舞うときのセレモニーに見立てた15分間は、コーヒープレスでいれたエチオピアのテイスティングから。バリスタ生活を振り返りながら、ハートとチューリップをラテに描き入れ、「時代は変わっても人と人とのつながりは変わらない。コーヒーは新しいつながりを作ってくれる」と、コロナ禍で感じた気づきを共有しました。はちみつやレモンを使った4層の作品を作り上げると、「明るい未来を思い描けるビバレッジです」と込めた思いを話し、締めくくりました。

「未来に向かって挑戦し、成長し続けたい」。一人のバリスタとしての決意、全国のバリスタにその思いを届けた斉藤さん。遠く離れた生産地とお客様をつなぐ最後の10フィートを担う役目を感じながら日々お店に立つ斉藤さんは、エチオピアのコーヒーとスパイスを一緒に楽しむ文化に着目し、美しい所作で生産地の思いをつなぐビバレッジを作成。そして、ラテアートに初めてチャレンジした時の感情を紹介しながら、未来をイメージしたリーフを描きました。全国のパートナーに向けて、挑戦と成長を一緒に体現していきたい、そんなきっかけになれば、と呼びかけました。

昔から大切にしてきた地球への思いやりスターバックスが持つ生産者への熱情を、一人でも多くの方に

望月さんが今回のテーマに込めたのは、「ハートフル」(思いやり)。自身が学生時代から大切にした地球環境を意識してのこと。お客様、遠く離れたコーヒー生産者、そして、コーヒーそのものを育む自然環境への「思いやり」が、コーヒーや明るい未来につながると信じているからです。

「コーヒーは誰のためにあると思いますか?」と突然、切り出す望月さん。コーヒー生産者の生活を豊かにするために、スターバックスは倫理的な調達を進めています。そのコーヒーが多くの方に渡れば渡るほど、生産者の方の生活が豊かになっていくー。そのために、どうしたら良いのかを常に考え、お店の仲間に伝え続けています。シグネチャービバレッジに選んだのは、「熱情」の花言葉を持つレモンの実を用いた、紅茶のテイストを感じられ、コーヒーの魅力を楽しめる一杯。1つ目のラテアートは、環境負荷に取り組む生産者の苦労に思いをはせ、自然や地球、大地を思わせるリーフを。コーヒーに対する地球温暖化の影響に触れながら仕上げた2つ目のラテアートには、「これからもお客様と一緒においしいコーヒーを飲み続けたい。生産者の方と同じく、自然の恵みにも感謝する」という思いを。選んだのは、ハートが重なり合う模様。このハートのように思いやりがずっと続いていくことで、「明るい未来をつくっていける。当たり前を当たり前と思わずに、できることから精一杯やっていきたいです」ときれいなハートに”思いやり”を込めました。


強いコーヒーパッションと、コロナ禍で感じた人と人のつながりを胸に、それぞれが考える最高の「Coffee」を表現した4人。日々、コーヒーに情熱を注ぎ、生産地や明るい未来のために、自ら考えて行動するバリスタが、全国1600を超える店舗にいます。一杯のコーヒーをこれからも届け続けていくために、お客様とのつながりをこれからも育んでいくために、スターバックスは挑戦を続けます。コーヒーの話を、お店のバリスタとしてみてください。お近くのお店でお待ちしています。

「さあ、エプロンをつけてお客様をお迎えしましょう!」。間惣さんが全国のパートナーに呼び掛け、第17回の競技会は幕を閉じました。

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「自分らしく生きる」を応援する。スターバックスのLGBTQ+コミュニティ支援とアライとしての取り組み