店舗を彩るアートは、お客様に語りかけるストーリーテラー


今年も芸術の秋を楽しむ「Artful Autumn @ Starbucks®」がスタート! 大地の恵みがぎゅっと詰まった季節限定のビバレッジやフードとともに楽しんでいただきたいのが、店舗を彩るアートです。全国に1,600店以上広がるスターバックスには、それぞれの店舗のストーリーを語り掛ける様々なアートが飾られています。今回は、アートの切り口からスターバックスをめぐってみましょう。

アートが彩るスターバックス体験

スターバックスの店舗はすべて、来店されるお客様のニーズと地域の特性に合わせてデザインされています。店舗空間を構成する家具や照明、陳列される商品、働くパートナーまで、全ての要素を調和させることで生まれる居心地の良い場所を目指しています。


なかでもアートは、お客様に店舗のストーリーを語りかけるストーリーテラーのような存在。スターバックスの想いと共鳴する様々なアーティストとともに作り上げています。
例えば、2019年11月に東京・下北沢駅構内にオープンした「スターバックス コーヒー シモキタエキウエ店」。演劇や音楽、ファッションなど様々なカルチャーが根付く下北沢は、若者たちの活気で溢れ、多様な人々が交差する街でもあります。同店では、この独特のグルーヴ感を大切にしながら、ライブや観劇、ショッピングなどお客様が目的地に向かう前後の様々なシーンで心地よく過ごせる場を提供しています。
大きな壁一面に黒一色で描かれたペインティングが目を引く、シモキタエキウエ店の作品を手掛けたのは、アートカンパニー 株式会社OVER ALLsの山本勇気さん。

山本さんは、企業のオフィスや店舗を中心に壁画を描き「アートで日本を楽しく」をコンセプトに活動する会社・OVER ALLsの取締役副社長であり画家としても有名です。肖像画やライブペイントを得意とし、ニューヨーク発祥のアートパフォーマンスイベント「ART BATTLE JAPAN 2018」のチャンピオンに輝いたことも。企業や人の想いを形にして人と人をつなぐ山本さんの姿には「アートは心を豊かにするもの」と捉えるスターバックスも共感しています。

山本さんが手がけるオフィスや店舗のアートは、依頼された企業のフィロソフィーや歴史、ビジョンなどさまざまなテーマを込めて描くため、絵を描くよりもインプットに長い時間を掛けているといいます。


シモキタエキウエ店の壁画はどんな想いを込めて完成させたのでしょうか? コンセプトについて尋ねると、笑顔で語りながらも時折真剣な眼差しで答えてくれました。


「今回スターバックスから提案された『下北沢のグルーヴ感をテーマに表現してほしい』という依頼を受け、まずは下北沢のこと、スターバックスのことを深く知ることから始めました」(山本さん)

すると、下北沢とスターバックスのある共通点が見えてきたといいます。

「スターバックスの1号店はアメリカ・シアトルに位置するパイク・プレイス・マーケットにありますが、店先で路上ライブが頻繁に行われるなど非常に賑やかな市場で、下北沢と同じく多様なカルチャーの発信地でもあるんです。そこで今回の壁画では、下北沢とパイク・プレイス・マーケット、2つの街の文化や街並みが紡いできたストーリーをコラージュし、スターバックスのシンボルである『サイレン』がギター片手に弾き語りするシルエットの中に描き込んで仕上げました」(山本さん)

ストーリーの始まりは、店内奥の壁に描いた70年代のパイク・プレイス・マーケットから。入口に近い壁になるほど、現代の下北沢の街並みの様子が増えていく仕掛けです。さらに、絵の中に歴代のサイレンのロゴマーク4つが隠されていたりと、さまざまな要素が散りばめられています。


「本当は多くを語らない方が面白いんですけどね」とはにかみながら、最後に壁画に対する想いを教えてくれました。


「シモキタエキウエ店は、駅という性質上お客様が何度も足を運ぶ場所なので、訪れる度に新しい発見がある作品にしたかったんです。日常の中にある何気ないアートにも実はいろいろな想いが込められている。その気付きが、アートに目を向けるきっかけになってくれたら嬉しいです」(山本さん)

全国に広がるアートが楽しめるスターバックス

こうした取り組みは、特別な店舗だけのものではありません。皆さんの身近なスターバックスにも必ずアートや写真が飾られ、置かれている場所や飾り方にも違いがあり、そこにしかない空間を演出しています。

ここでは選りすぐりの店舗をご紹介。アートの視点でスターバックスを見渡してみれば、いつものお気に入りのビバレッジも、また違った味わいになることでしょう。その豊かな瞬間が、私たちスターバックスからのささやかなギフトです。

京都BAL 店

1000年以上の歴史を持ち、日本美術を代表する芸術の都でもある京都は、若いアーティストたちの活動の場としても注目を集めています。そんなアートシーンにフォーカスした「京都BAL店」では、店内に約30名による80点余りの作品を展示。若きアーティストたちの支援にもつながっています。お気に入りの作品を見つけて席を選ぶ喜びがアートを楽しむ心も育みます。

沖縄本部町店

同店が位置する沖縄北部のやんばるエリアは、沖縄の中でも特に豊かな自然が広がる地域。この地の美しい自然の恵みが持続可能なものであるよう、お客様と想いを共有するシンボルとして、地域の方々とともに魚をモチーフにしたオリジナルアートを創り、壁に飾っています。素材は海岸に漂着したプラスチックごみを再利用。カラフルで楽しい世界観に未来へのメッセージを込めたアートが、サステナブルな社会を実現するアクションを促します。

中野セントラルパーク店

広大な芝生が広がる「中野四季の森公園」近くの、「中野セントラルパーク」に2020年にオープンした同店。このエリアに訪れるオフィスワーカーから家族連れのお客様まで、誰もが気持ちよくリフレッシュできるよう、明るく開放感のある空間に仕上げています。壁面を飾るのは、公園から店内へと自由に泳ぎ回るサイレンの姿と水しぶきのアート。緑豊かな風景の延長線上で、鮮やかなアートとコーヒーの香りに包まれ、思い思いの時間を過ごすことができます。

渋谷PARCO店

ファッション・アート・ライフスタイルと新しい文化を生み出してきた渋谷カルチャーの代名詞であり、2019年にリニューアルした「渋谷PARCO」。新生渋谷PARCO内に誕生した同店のアートを手掛けたのも、シモキタエキウエ店同様、OVER ALLsの山本勇気さんです。スクランブル交差点を中心とした渋谷の街並みと行きかう人々の足元を表現した壁画に、プロジェクションマッピングで遊び心を加えました。計3回の描き換えを経て作品が完成するのも、現在進行形で変わりゆく渋谷とリンクします。9月22日(水)~24日(金)には、実際に山本さんが描き換える様子をライブペインティングとしてご覧いただけます。

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どんな子どもにも学びの機会を-ハミングバード プログラムで届ける思い-