コミュニティの良き隣人であるために。スターバックスの災害支援
台風19号被害を受けた長野市の交流スペースでのコーヒーサーブ
2019年10月、猛烈な豪雨をともなう台風19号の被害を受けた長野県長野市。ここでは地域住民の交流スペースにて、パートナー(従業員)によるコーヒーの配布を実施しました。「クリスマスに、あたたかいコーヒーで少しでもホッとする時間をご提供できたら」
「クリスマスに、あたたかいコーヒーで少しでもホッとする時間をご提供できたら」
そう呼びかけたのは、甚大な氾濫被害をもたらした一級河川・千曲川の決壊箇所に最も近い、長野南高田店(当時)のリーダー高野さん。賛同した4名のパートナーとともに12月24日、地域に開設された住民交流拠点「ぬくぬく亭」に出向き、コーヒー配布を実施しました。
一杯のコーヒーの力を信じて。
「人々の心を豊かで活力あるものにするためにーひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」。これは、私たちスターバックスが掲げる、ミッション(Our Mission)です。
お客様に接する店舗パートナーだからこそ受け取ることのできる、地域のみなさまの声や思い。これらをパートナー一人ひとりが主体的に受け止め、「自分たちにできることは」と考えること。そして行動に移していくことこそ、私たちの目指す姿です。
災害後のこのような取り組みの実現は、日ごろからパートナーたちがお客様と紡いできた、深いつながりがあってのこと。「コミュニティの良き隣人でありたい」との思いに基づく災害支援活動は、「スターバックスらしさ」を体現したものでもあります。
2004年〜阪神淡路大震災「1.17のつどい」に参加、コーヒーを提供
スターバックスが日本に1号店をオープンした前年の1995年1月17日、阪神淡路大震災が発生しました。その後、被災地である神戸市では毎年1月17日に、追悼や復興の祈りを込めた「1.17のつどい」が開催されてきました。
2004年より、東神戸地区の店舗パートナーが中心となり、このつどいに参加。地震が発生した早朝5時46分に間に合うように夜通しコーヒーを準備して、訪れた被災者やそのご家族の方々に、コーヒーを提供し続けてきました。
当初は数名から始まった小さな活動でしたが、徐々に参加の輪が広がり、約60名に達した年も。2015年に発災から20年を迎えるまで、震災後に生まれたパートナーにも想いを語り継ぎながら参加してきました。
今も続く東日本大震災からの復興支援
2011年、未曾有の被害をもたらした東日本大震災が発生しました。発災直後、帰宅困難になる人が多数発生する中で、多くの店舗では帰れなくなり立ち往生する人たちに、コーヒーやフードをふるまい、不安な気持ちを和らげ、一時的な居場所になりました。
その後、全国の店頭で募金活動を実施し、多くのお客様のご支援により2011年4月~9月の期間中35,665,171円が集まり日本赤十字社を通じて被災地に届けました。
2011年7月には、岩手県陸前高田市で、「道のカフェ」の名でコミュニティカフェを開きました。
「道のカフェ」は、訪問した避難所で被災者の方から聞いた「おいしいコーヒーが飲みたいな」の声をきっかけに、スターバックスとキヤノン、松下政経塾が連携して開催している復興支援プロジェクトです。
この活動は、陸前高田市や宮城県気仙沼市、石巻市など、震災によりバラバラになってしまった人々がつながり、地域コミュニティの再生に貢献するものとして現在も継続しています(※)。
2012年から度々足を運んだ岩手県陸前高田市米崎町の米崎中学校仮設住宅での一コマ。
2015年の第11回からは高田高校(岩手県陸前高田市)の文化祭に参加。生徒および保護者の皆さんと一緒にカフェを運営しています。
※2020年以降、新型コロナウイルスの影響を受け、開催を中止しています
集中豪雨や大型台風など、今も各地で自然災害が発生しています。被災されたみなさまにお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
困難な時こそ、一杯のコーヒーが持つ力を信じて、私たちはこれからも、地域の皆様とともに、活動を続けていきます。