コーヒーの未来を守るために。ファーマーサポートセンターの取り組み


2019年9月13日

<こちらの文書は、英語の原文より翻訳しました。>

農園からカップまで、コーヒー豆がたどる旅は、大変なものです。多くの場合、北回帰線と南回帰線の間、地球の真ん中にあるコーヒーベルトの高い丘の上から、その旅は始まります。

バケツひとつずつ、コーヒー豆は手で摘まれ、加工されて、曲がりくねった道を下り、焙煎工場そして世界中のカフェへと向かう貨物船に運ばれます。

1971年に最初の店をオープンしたときから、スターバックスのバイヤーたちは最高のコーヒー豆を得るために、生産地へ足を運んできました。生産者やそのコミュニティについて知るために、ラテンアメリカ、アジアや東アフリカにある農園を訪れてきました。

2004年、サステナブルな購買プログラム「C.A.F.E.プラクティス」を立ち上げたとき、人と人との信頼関係を土台にすることが、成功につながるとスターバックスは思っていました。そこで同年、最初の「ファーマーサポートセンター」をコスタリカのサンホセに設立。生産者のプログラム参加を促進するよう、アグロノミスト(農学者)のチームを迎えました。 スターバックスのコーヒー研究開発におけるトップ、カルロス・マリオ・ロドリゲスは、その最初のファーマーサポートセンターアグロノミーチームの一員でした。彼は数えきれないほど何度も、農園まで続く細く長い道を自身のピックアップトラックを運転して、生産者を訪ねました。さまざまなサステナビリティの課題について、長期にわたり高品質のコーヒー豆が生産できるようサポートしてきました。生産者が試験区画を作るのを手助けしたり、コーヒーの木の適切な間隔を示したり、土壌侵食の管理や農薬の使用量削減のための助言をしたりしました。

「高品質のコーヒーを栽培することがどれだけ大変なことか、お客様に知ってもらうことはとても大切です。そして私たちが生産者をサポートすることもとても重要なことです」(カルロス・マリオ・ロドリゲス)

コスタリカのサバニージャにあるCafé Las Peñas農園のオーナー、ウィリアム・チャコンは、スターバックスのアグロノミストと10年以上取り組みを続けています。それはスターバックスにコーヒー豆を販売していないときも続きました。

「森林破壊に関連する問題がたくさんあり、さらにコーヒーの木の病気で品質も損なわれています」とチャコン。「私たちは今、スターバックスの助けを借りて、新しい品種のコーヒーを栽培しています。葉も植物も健康に育ち、とても良い品質の豆が収穫できています」

Planting seeds―種の植え付けー

ファーマーサポートセンターを開設した2004年、4,350万ポンドのグリーンコーヒー(焙煎する前のコーヒー豆)がC.A.F.E.プラクティスにより認証されたサプライヤーから購入されました。これは、スターバックスのコーヒー豆購入量全体の14.5%に相当するものでした。

その後、15年の間に、C.A.F.E.プラクティスのもとでの購入は増加し続け、スターバックスのファーマーサポートのグローバルネットワークも拡大しました。 2006年、グアテマラシティにサテライト拠点を開設、2009年にルワンダ、2011年にタンザニア、2012年にコロンビアと続きました。生産地から生産地へ、農園から農園へ、このサステナブルな調達の新しい取り組みが定着しつつあります。

2012年、スターバックスは、6つ目にしてアジアでは最初のファーマーサポートセンターを中国の雲南省に開設しました。アラン・トンは、25のコーヒー生産者とスタートした、このファーマーサポートセンターの最初のアグロノミストです。

「いつか、スターバックスが雲南コーヒーの水準を示す存在になると私は心に決めました」(アラン・トン)

それから、彼と彼のチームは中国の10,000近くの生産者にサステナブルな栽培方法についての研修をし、今では1,200の生産者がC.A.F.E.プラクティスの認証を得ています。また、コーヒー生産者やその地域が貧困から抜け出すための支援にも取り組んでいます。

Coming full circle―一巡して、始めに戻るー

2014年にエチオピア、2015年にインドネシアと、さらに2つのファーマーサポートセンターを開設した後、スターバックスの一番古いファーマーサポートセンターは最新の施設として生まれ変わりました。 2016年、サンホセのアグロノミーセンターは、中心街のオフィスビルから、ポアス火山の麓に広がる農園へと移転しました。600エーカーを有する「ハシエンダ アルサシア農園」とビジターセンターは、スターバックスのグローバルアグロノミー研究開発センターとしての役割を果たしています。

スターバックスの自社農園・ハシエンダ アルサシアの農園マネージャービクター・トレホス

「この農園によって、私たちがどのように実践してきたか、生産者たちに示すことができます」と、ハシエンダ アルサシアの農園マネージャー、ビクター・トレホスは語ります。「どのように木を植えてきたのか、どのように肥料を施し、土壌のテストをしてきたか…そして彼らがどうすれば、同じように栽培できるのか」

農園には、さまざまな試験を行うための14ヘクタールの専用農地があります。この農地では、アグロノミーリサーチの限界と思われていた領域についてもアプローチを行っています。

コーヒーの葉のさび病またはroyaというラテンアメリカでコーヒーの作物をひどく荒廃させつつある病気に耐性のあるコーヒーの木の品種改良を行っています。また、土壌を分析したり、剪定技術を微調整したり、さらに別の方法でもコーヒーの木の品質と生産性を改善できるように生産者をサポートしています。ここでの研究結果は金庫に保管されるわけではありません。それらは、どこの研究者や生産者にも無料でシェアされています。

スターバックスは2021年8月に10ヶ所目となるファーマーサポートセンターをブラジルに開設しました。ファーマーサポートセンターを通じて、これまで20万人を超える生産者に知識や技術を学ぶ機会を提供してきました。これはコーヒーを世界で最初の持続可能な農産品にするというスターバックスの想いに基づいています。

しかし、スターバックスのコーヒー研究開発のトップ、カルロス・マリオ・ロドリゲスは、本当の成果は一つの農園、ひとりの生産者にあると考えています。

「コーヒーの専門家として、またスターバックスのパートナー(従業員)として、ひとりの生産者と一緒に取り組み、彼らの生活が良くなり、順調なコーヒービジネスとして、コーヒーを生産し続けられることが、私にとっての一番の喜びです」と彼は語ります。

「これこそが、私たちを動かす本当の力になるのです」

Farmer Support Centers help ensure coffee’s future, farm by farm へのリンク

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