「おかえり」「ただいま」が聞こえてくる居心地の良い場所。サードプレイスの価値とは


スターバックスでは、日本上陸以来「サードプレイス」という概念を提唱してきました。サードプレイスとは、自宅でも職場でもない、第3のリラックスできる場所のこと。2003年の誕生以来、地域の人々とともに歩んでいる「スターバックス コーヒー イオン北千里店」をご紹介します。

「家族のよう」とお客様の笑顔と会話が絶えない憩いの場所

見田さん(右)と江口さん(中央)

高度経済成長期に大阪府北部の千里丘陵に誕生し、昭和、平成、令和と時代の移り変わりとともに変化してきた千里ニュータウン。「スターバックス コーヒー イオン北千里店」はこの町の北千里駅に隣接した7階建てビルの1階にあり、午前はシニア世代、午後は主婦層、夕方は近隣の高校に通う学生など、時間帯によってさまざまな世代でにぎわっています。

「ここへ来るとホッとする」と言う見田さん(79歳)と江口さん(78歳)。同じビルにあるスポーツクラブに通う友人同士です。お二人とも結婚後に界隈に住み始め、妻に先立たれてから健康のためにジムに通うようになり、イオン北千里店にも立ち寄るようになったそうです。

お二人はほぼ毎日、朝8時のオープンと同時に来店し、手を振るパートナー(従業員)と「おはよう」と挨拶を交わします。オーダーはあえてデミタスカップに入れたドリップコーヒーと、紙コップ1杯の水。そして店中央の定位置に座り、語らいます。ひとしきり会話を楽しんだ後はスポーツクラブへ。

「ここに来だして4~5年かな。コーヒーを飲みながらね、スポーツ関係の話やらなんてことない世間話をするんですよ。自宅から20分ほど歩いてくるんです。いい運動やから、それで帰ってもええんやけどね(笑)」(見田さん)
「正直言うて、家を出るとき今日はしんどいなぁいう時もあるじゃないですか。でも、ここ来たら、元気もらって、それでスポーツクラブにも行けるんですよ。さぁ、これから頑張るかぁって」(江口さん)

こちらに通う理由は、居心地の良さだというお二人。
「店長さんはじめね、パートナーさんの人がいいんですよ。なんか家族みたいな感じなんですよ、冗談言ってもね、楽しく返してくれるし。僕らから見たら孫や娘みたいな感じやね」(見田さん)
「顔なじみも多いしね、言葉を交わしたり。わしらも含めて年寄りばっかやから、しばらく来なくなると心配になったりね」(江口さん)

お二人がパートナーと談笑している様子を見ていると、心の距離の近さがうかがえます。自宅で一人の時間が増えているシニア世代には、仲間やパートナーと語らうこの場所が憩いの場となっているようです。

日常のささやかな喜びを、毎日、少しずつ、コーヒーとともに届ける

イオン北千里店は4割が常連のお客様。ストアマネージャー(店長)の田中さんもサードプレイスとしての店の存在価値を感じているといいます。
「大手チェーン店が減って町自体の元気が少しなくなってきているなか、話をしに来てくださってるんだなぁ…と感じる高齢のお客様がたくさんいらっしゃいます。午後は子どもの送迎の合間などにほっと一息つきに来てくださる主婦の方も多いです。私たちがここにいることで、孤独にならない場所としての意味があるのだと感じています」

だからこそ、オーダー1つをとってもお客様とのコミュニケーションは大切です。週3、4回、ほうじ茶ラテを注文する女性客とカスタマイズをブラッシュアップしたのは印象深いと言います。甘さ控えめから始まり、豆乳の量や熱さを変えていき、現在は「ソイのほうじ茶ラテ、シロップ少なめ、ソイ多め、ぬるめ」の完成形が「いつもの」のひと言でわかるように。

コーヒー豆は、いつ、だれと、何と一緒に飲むのか…そんな話をしながら飲むシーンを想像し、お客様とともに選びます。夫と飲むコーヒー豆を買いに来る女性客は、毎回、前回プレゼントしたコーヒー豆のサンプルの感想を聞かせてくださいます。「お客様と一緒に選ぶことの楽しさを教えてくださった方」と、そんなやり取りに田中さんは喜びを感じています。

この店からは、『おかえり』『ただいま』という声が聞こえてきます。

「自分の家族のようにお客様に接するというのがこの店舗の伝統です。自分たちがかけた言葉、行動でお客様の1日が豊かになる。それを意識して相手の立場に立ったコミュニケーションを心掛けています」と田中さん。

「今日、奥さんの命日でね」(江口さん)

「あれ?この前チーズケーキ買って帰らはったやん」(田中さん)

「あれは誕生日や。チーズケーキ好きやったからね。田中店長に相談して買うたん」(江口さん)

「奥さんのこと愛されているんですよね~」(田中さん)

「自分の家族のようにお客様に接するというのがこの店舗の伝統です。自分たちがかけた言葉、行動でお客様の1日が豊かになる。それを意識して相手の立場に立ったコミュニケーションを心掛けています」と田中さん。 多くの人がコーヒーとともに、誰かと共有する時間を楽しみ、地域の人たちの日常を彩る欠かせない場所になっているイオン北千里店。これからも地域の変化を見守りながらともに歩んでいきます。