一人ひとりが、誰かのサンタ。地域の笑顔が集う「Be a Santa ドネーション」プログラムのご報告


全国には1万を超えるこども食堂があります。2022年からスタートした『Be a Santaドネーション』プログラムでは、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの協力で、全国のこども食堂に、ホリデーギフトを寄付として届けています。

3年目となる今年は、新たにスターバックスリワード会員の皆様からも Star の寄付を募り、売上の一部と合わせ13,787,114円相当のホリデーギフトを12月25日までのホリデー期間中、47都道府県、計728カ所のこども食堂を通して約44,000人の子どもたちに、プレゼントすることができました。

そのうち52ヶ所のこども食堂には、パートナー(従業員)たちがサンタに扮して訪問しました。

今回は、神奈川県大和市の介護つき老人ホーム『そんぽの家 つきみ野』のこども食堂で行われたプログラムの様子を紹介します。

「おいしいね」笑顔広がるバリスタ体験

閑静な住宅街に位置する『そんぽの家 つきみ野』。ここでは、65歳から103歳まで、約60人の入居者が生活しています。こども食堂のスタートは、2022年11月。以降、世代を超えた地域との交流を生み出す狙いで、月に1回開催しています。

12月初旬のよく晴れた土曜日、こども食堂で『Be a Santaドネーション』プログラムが開かれました。昼下がり、0歳から小学生までの20人の子どもたちと付き添いの保護者、10人ほどの入居者が食堂に集まります。サンタ帽をかぶった子、友達と誘い合わせて来た子、ママに抱っこされた生後3ヶ月の赤ちゃん。部屋の一角にはクリスマスツリーも輝いて、食堂はいつも以上に華かな雰囲気に包まれます。

「こんにちは!」

「今日はよろしくね」

赤や緑のエプロンに身を包み、サンタ帽をかぶったエトモ中央林間店のスターバックスパートナー(従業員)たちが笑顔で出迎えると、子どもたちの顔にはドキドキとワクワクが広がります。

キッズサイズの緑のエプロンをつけたら、いよいよバリスタ体験の始まり。

ほうじ茶、 抹茶、ホワイトモカのフレーバーから好きなドリンクを選んだら、お湯を入れて、木のマドラーでまぜまぜ……。ミルクフォーマーでふわふわに泡立てたミルクを入れて再びかきまぜたら、自分だけのラテのできあがり!

パートナーたちは、子どもたち一人ひとりの名前を呼びながら、「このボタンを押してみて」「ドリンクが飛び散らないように、そっとね」など、ドリンクの作り方を優しく教えます。入居者の皆さんも、同じように好みのフレーバーのコーヒーやラテを口にし、「おいしいね」とホッと一息。笑顔が次々に広がっていきます。

また子どもたちだけはなく、プログラムに参加した保護者や入居者の方々も好きなフレーバーを選びバリスタ体験を楽しみました。

バリスタ体験のあとは、エトモ中央林間店で使用したエスプレッソのコーヒーかすを使ったペインティング。筆にコーヒーの液を染み込ませ、思い思い画用紙に絵を描きます。完成した絵は、エトモ中央林間店で展示予定。

最後は、キャラメルポップコーン&プレッツェル、ポテトチップス シーソルトと、*キットカットのお菓子が詰まったホリデーギフトが、入居者の皆さんから子どもたちに手渡され、心温まるプログラムは幕を閉じました。

*今年は、Be a Santaドネーションプログラムにご賛同くださったネスレ日本株式会社様からも、「キットカット」を寄付いただきました。

子どもたちから「また来たい」とせがまれて

コーヒーかすの液で、好きなキャラクターや雪だるまの絵を描き、お母さんが向けるスマートフォンのレンズに笑顔で収まったのは、小栁家三姉妹。姉妹が「そんぽの家 つきみ野」のこども食堂に足を運ぶのは、今回で3回目です。

「今年の春、上のふたりを連れて初めて参加したところ、子どもたちから『また来たい』とせがまれたんです」とお母さん。

「配膳のお手伝いをしたら、おばあちゃんたちがすごく喜んでくれたんです。食事後のレクリエーションで描いた似顔絵も『お部屋に飾っているわよ』なんて言ってもらえて、うれしくて」と振り返える長女。得意な絵で入居者のみなさんを笑顔にできたことが、自信につながったそう。2人の妹たちも、入居者の皆さんと何度か時間をともにするうち、すっかりこども食堂がお気に入りの場所になったとか。

「市内に暮らす祖父母ともたまに会いますが、血のつながらないお年寄りと交流する機会はめったにありません。子どもたちにとって貴重な体験ですし、あたたかくて素敵な取り組みだなと思っています」(お母さん)

「そんぽの家」での入居者の皆さんとの交流がきっかけで、街中でも高齢者を気にかけたり、家のお手伝いに積極的になったりする子もいるそうです。

小栁家の姉妹に似顔絵を描いてもらった入居者のひとりで、かつて保育士として働いていたという80代の江原さんは、「子どもたちの声を聞くと、元気をもらえます」と目を細めます。同じく保育士として50年間働いていたという太田さんも「今日はたくさんの子どもたちに囲まれて、一瞬だけ昔の自分に返った気がしました」と微笑みます。

「今日は、スターバックスさんのプログラムのおかげもあって、いつもよりずっとたくさんの方に集まっていただきました」と話すのは、ホーム長の金野さん。

「介護施設は地域のなかでもまだまだ敷居が高いと思われがち。こども食堂を通して、身近に感じてもらうことで、いつか子どもたちが大きくなった時に、介護職が憧れの職業になれば、なんて思いで続けています。普段はあまりお話をされない入居者の方が、お子さんたちと交流して口数や笑顔が増えたり、認知症を患ってらっしゃる方が、昔の思い出話をしてくださったり。我々も、毎回たくさんの刺激をいただいているんですよ」(金野さん)

空きスペースの地域への開放、レクリエーションなどのイベント開催など、これからも“開かれた地域資源”として、施設の可能性をもっと探っていきたいと考えているそうです。

「スターバックスがあって、よかった」コーヒーを超えた価値を提供

全国のこども食堂の約半数が、「そんぽの家 つきみ野」のように、子どもたちと高齢者との交流が生まれていることはあまり知られていません。「経済的に恵まれない子どもたちがいく場所」というイメージが先行しがちなこども食堂ですが、実際には子どもたちだけでなく、地域の多くの人々が世代を超えて交流し、つながる“第3の居場所”としての役割を果たしているのです。

「地域に開かれた居場所づくりを」という志は、スターバックスも同じ。この日、訪問したパートナーも次のように語ります。

「スターバックスが提供するものは、おいしいコーヒーやフラペチーノ®だけではないんです。『スターバックスがあることで、街が元気になったね』。そう感じていただける存在になりたいという思いで、僕らは日々営業しています。今日のように、お店の外に出向いて新しい場を創るのも大切な取り組み。これからも『スターバックスがあって、よかった』と皆さんに感じてもらえる体験や発見を提供していきたいですね」

子どもたちと入居者の皆さんの輝く瞳が、今日という1日が特別な思い出になった何よりの証。あなたの一杯が、誰かの笑顔につながる『Be a Santa ドネーション』プログラムは今年も日本中のこども食堂を通じて、地域の皆さんにたくさんの笑顔を届けることができました。

スターバックスはこれからもコーヒーとともに笑顔の輪を広げていきます。

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焙煎度合いで飲み比べる2つのコーヒー。「スターバックス® ミラノ デュエット」が登場