コーヒーストーリー vol.17 「Farm to Cup (生産地から私たちの手に届くまで)」


みなさん、こんにちは!スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京の榎堀陽子です。

1本の木から採れるコーヒーの量は?

まずは、エシカルクイズから始めましょう!

1本のコーヒーの木から1袋250g入りのコーヒー豆が約何袋分採れるでしょう?

①2袋 ②8袋 ③16袋

正解は、1番の2袋!

1本のコーヒーの木から、1年間で収穫できるコーヒーの量が、焙煎した状態だとたった2袋分なんて衝撃ですよね。

みなさんが1年間に飲むコーヒーだと何本の木が必要でしょうか?1袋のコーヒーでおおよそ25杯飲むことができますので、1本の木から50杯飲むことができますよ。ぜひ計算してみてください!

コーヒーの木の生育の難しさ

私は観賞用ですが、コーヒーの木を育てています。コーヒーは熱帯地域で栽培されるので日光を好みますが、直射日光を当てすぎると葉焼けして弱ってしまいます。コーヒーの木の栽培はデリケートで難しく、私は過去に何度か失敗しているのですが、他の植物に囲まれて少し日陰になると好環境のようで、今実家の木が一番すくすく育っています。

中央がコーヒーの木

コーヒーの木はさび病という、葉っぱがオレンジ色に変色し光合成ができなくなってしまう病気にかかったり、カイガラムシという虫がついてしまうことがあります。コーヒーを育てるのって、観賞用でさえ大変なのに、商業用で立派に実を付けるまで育てあげるのは並大抵ではありません。

今コーヒーを片手に読んでくださっているみなさま、目の前のコーヒーがだんだん愛おしく感じてきませんか?

届いたコーヒーをお客様につなぐ、「パッカー」という仕事

ここまでコーヒーの「木」についてお話してきましたが、次にコーヒー「豆」と私のお仕事についてお話させてください。

私は現在、中目黒にあるスターバックス リザーブ® ロースタリー 東京で働いています。

ここはカフェでもありながら、スターバックス リザーブ®のコーヒーや全国のスターバックスの店舗で販売しているTOKYO ローストを焙煎しており、一杯のコーヒーに至るまでを五感で楽しんでいただける、遠い生産地とお客様をつなぐ場所です。

ここでは生豆を管理・焙煎し、パッケージング(コーヒーの袋詰め)をして全国のスターバックスの店舗へと商品を送り出しています。その中で私は普段「パッカー」としてパッケージングを担当しています。

コーヒーを「守る」パッケージの役割

コーヒー豆のパッケージ(袋)ってどんな役割があると思いますか?

①コーヒーの敵から『守る』、 ②持ち運ぶための『使う』、 ③表示を『見て』内容がわかる、

という3つの役割です。

日々、私たちはパッケージングされたコーヒーの品質検査、箱詰め・検品作業をしています。品質検査では、①密閉されたパッケージ内の酸素の量が基準値内か②パッケージに穴が開いてないか③パッケージについている「フレーバーロック」と呼ばれる酸化を防ぐためのバルブがしっかり機能しているのかを確認しています。これらはコーヒーの4つの敵(酸素・湿気・熱・光)からコーヒーを守り、安心安全でおいしいコーヒーを自信を持って全国へお届けするために行うとても大切な工程です。

お客様にバトンをつなぐ

スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京は単なる工場ではなく、生豆から飲み物としての「コーヒー」となるまでのすべての過程を五感で楽しんでいただける場所です。

ここで働きながら、パッケージングラインを見て喜んでくださるお客様の姿を見たり、お話しできることが私の日々の楽しみです。そして何より、スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京で焙煎したコーヒーを全国のお店、その先のお客様にお届けできることに喜びを感じながら働いています。

遠い生産国で農家の方が丹精こめてコーヒーの木を栽培し、そのコーヒーが長い旅路を経て日本に届き、焙煎され、包装されていきます。その工程では、多くの人々が関わっています。

私はここで働き始めて、「一杯のカップに至るまでのすべてのプロセスに多くの人々が関わり、1つ1つが重要であること」を今まで以上に実感しました。今では関わる人たちの顔が思い浮かべながら、ここで焙煎したコーヒーを味わうのが私の大好きな瞬間です。

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地域に溶け込むスターバックスの店舗づくり。東急歌舞伎町タワー店ができ上がるまで。