スターバックス カード導入20周年記念、だるまのデザインに注目


カードやスマホをかざすキャッシュレス決済は今やあたり前の光景ですが、全国的なコーヒーチェーンで先駆けてプリペイドカードを導入したのは、実はスターバックス コーヒー ジャパンです。2002年12月に日本でスターバックス カードのサービスを開始し、今年で20周年を迎えました。そして20年の感謝を込めて、12月26日(月)に2種類のだるまのデザインのスターバックス カードが登場します。なぜ、だるまのデザインなのか、誕生のストーリーをお伝えします。

日本進出1号店ではTシャツに、だるまをデザイン

スターバックス カードは定番のデザインのほか、季節限定のもの、地域や店舗限定のものなど、一年を通して様々なカードが誕生しています。その中でも今回の20周年記念を「だるまのデザイン以外は考えられなかった」と語るのは、スターバックス カードの企画を担当するデジタル戦略本部 カード&ペイメントチームのチームマネージャー髙橋さんです。

髙橋さんによると、だるまは当時のスターバックスを想起させる象徴的なデザインだと言います。

「1996年に東京・銀座に日本1号店の銀座松屋通り店をオープンしました。その頃にお店でパートナー(従業員)が着用していたのが、だるまがデザインされたTシャツです」

当時の写真には背中にだるまがプリントされた白いTシャツを着たパートナーたちの姿が見えます。

また、その頃はスタンプカードがあり、スタンプを集めたお客様へプレゼントしていたタンブラーも、だるまのデザインでした。愛らしいフォルムとユーモアある表情が目を引くこのデザインは、本国・シアトルのクリエイティブチームによるものです。

「日本進出にあたり、日本の文化をリスペクトしつつも、コーヒーカップを持っているなどブランドのエッセンスが融合しているのがおもしろいですよね」

2002年に限定で発行されただるまカードと、当時プレゼントしていたタンブラー

だるまのデザインは6年後の2002年、スターバックス カード導入の12月に限定発行されたカードのデザインにも用いられました。それから20年がたち、今回、リデザインされた2種類のだるまのカードが登場します。

1つは、初代のデザインをオマージュした「スターバックス カード Daruma Revival」。当時のだるまをトレースしつつ、落ち着いた色使いになっています。

「当時を知っている方には、このだるまを見て懐かしさを感じていただけたらうれしいです。紙吹雪は、これまで発行した数々のスターバックス カードをイメージしています」と髙橋さん。

もう1種類は、5つのだるまが並ぶカラフルな一枚「スターバックス カード 20th Anniversary Daruma」。黄色のだるまには「二十」の文字が施し、紙吹雪もカラフルです。

「連なっているだるまには過去から現在へのつながり、そして愛され続けるサービスとして未来へつながっていくことへの願いを表現しています。ビビッドなカラーで、初めてスターバックスのだるまのデザインに触れる方にも楽しんでいただけたら」二十という文字には、隣のだるまに三十、四十と文字を重ねていければという期待の意味もあるそう。

20年前のだるまをモチーフに新たなエッセンスを加えて生まれ変わっただるまのスターバックス カード。いずれもキラキラとした光沢のある紙を使用して特別感のあるものに仕上がっています。

思い出をいっしょに持ち歩く、そんなメモリアルな一面も

初代のだるまのカードが発行された2002年は、日韓ワールドカップが開催され、多摩川にタマちゃんが姿を見せ、チワワブームが起こった年。当時、銀座松屋通り店のストアマネージャー(店長)だった髙橋さんは、「スターバックス カードのサービスが開始された時はクリスマスの時期でたくさんのお客様で賑わっていました。まだプリペイドカードが一般的ではなかったので、列に並んでいるお客様にスターバックス カードって何かというところからご説明していて、毎日がお祭りのようでした」と振り返ります。

以来、300種類以上のカードを発行。ギフト需要も多いほか、現在はモバイルアプリとも連携してアプリで支払いやカードのコレクションもできます。デザインが豊富で季節や気分はもちろん、ファッションの一部のように使うカードを変えられるのも魅力です。

髙橋さん自身が持っているスターバックス カードを一部見せてもらいました。愛用しているのは、スターバックス日本上陸20周年記念に銀座エリアの数店舗限定で発行された「スターバックス カード GINZA20周年」。「銀座はスターバックスの始まりの地ですが、私個人にとっても最初に配属されたのが銀座松屋通り店でしたし、店長も経験した思い出の深い土地。そしてこのカードは企画担当者としてディレクションもしました」と懐かしみます。

下段中央がGINZA 20周年

そうした記憶の想起は、お客様にとっても同様のようです。

「お店を普段使いしてくださっていることが分かるので、お声がけしやすくて、話が盛り上がってしまいます(笑)」とは、赤坂見附店のストアマネージャー・梅澤さん。スターバックス カードは、パートナーにとってはお客様とつながる大切なコミュニケーションツールでもあります。梅澤さんは全国各地のスターバックスで20年、スターバックス カードの変遷を見つめてきましたが、「その年、その季節により発行されるものなので、お持ちの方はその時の記憶や思い出とともにカードを持つことができるんですよね」とその魅力を語ります。

「お使いのスターバックス カードのデザインについてお客様にお声がけすると『この頃は学生で○○店に通っていて…』なんて話してくださる方も多いんです」というのは、音楽を聴いてその歌が流れた頃のことを思い出す、そんな感覚かもしれません。

好きな絵柄、旅をした土地の限定カード、大切な人から届いたギフト…持つ人の思い出をいっしょに運ぶスターバックス カード。今回登場するだるまのカードも、誰かの特別な一枚になることを願っています。

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「目に見えにくい特徴も大切に」スターバックスが考える『NO FILTER』な社会とは?