優しさがあふれる町・沖縄本部町の未来を子どもたちとつなぐ(沖縄県・国頭郡)


沖縄本島の北西部、青い海とやんばるの森が広がる場所に位置する沖縄本部町店。2019年3月のオープン前から、地元の方々が行うビーチクリーン活動に参加するなど、積極的に地域とかかわっている店舗の一つです。2021年7月に、コロナ禍で制限のある生活を余儀なくされている子どもたちと、未来の本部町を考えるオンラインイベント「ミライへつなごう」を開催しました。その様子をお届けします。

10年後の本部町を子どもたちとともに考える「ミライへつなごう」

本部町の魅力は、「やっぱり豊かな自然です」と笑顔で語る、沖縄生まれ沖縄育ちのアシスタントストアマネージャー(副店長)・富村さん。「青々とした海が広がり、道路にはカニが歩いていたり(笑)。反対側の山にはいろいろな虫たちが住んでいるんです。このきれいな自然を守っていきたいという思いで、ビーチクリーンはパートナー(従業員)が自発的に参加しています」沖縄には「ゆいまーる文化」という相互扶助の考え方があり、人口13,000人ほどの本部町では、互いに声を掛け合う町の人たちの姿からそうした文化をより濃く感じるそうです。

本部町の未来を考えた時、地域の子どもたちとその思いを共有したいと開催されたのが「ミライへつなごう」というオンラインイベントです。本部町役場の牧田健太郎さんに相談し、「本部小学校の放課後子ども教室」の子どもたちにアプローチしました。

地域の魅力を再発見してもらうため、パートナーが町の様々な場所を写真に撮って編集した手作りムービーを子どもたちに披露。青い海や緑豊かなやんばるの森、美ら海水族館、慣れ親しんだ商店街…。自分たちの知っている場所が登場するたびに子どもたちからは歓声が上がりました。そして、子どもたちが描く未来をハチドリの形をしたカードに書いてもらうと、「海がきれいなままであってほしい」「コロナもいない、泥棒もいない、優しい街になりたい」など、子どもたちの素直な言葉が並びました。ハチドリ形のカードは、“自分にできることを”と、森の火事に行って一滴ずつ水を運ぶハチドリの話を描いた絵本からモチーフにしたものです。楽しそうに未来を考える子どもたちを見て、自分が暮らす町に興味関心があるんだということが嬉しかったと富村さんは言う。

子どもたちが未来を書いたハチドリ形のカード

「子どもたちがわくわくしている姿を見るのがうれしかった」とは、放課後子ども教室に子どもたちが通い、運営にも携わる内山多香子さんと仲程亜理沙さん。子どもらしい自由な発想をイベントで見ることができたのがとてもよかったと振り返ります。

イベントのようす

「本部町は人に対して優しい町だと、子育てをするようになってより強く感じます。子どもと一緒に歩いていると、おじぃやおばぁが自然と声をかけてくれるんです」と内山さん。「海がきれいで最高なんだ、山が美しいんだ、という当たり前のことを誇りに思ってほしい」と仲程さん。親世代にとっても町の未来を考える機会になったようです。

子どもたちにとって誇れる町、暮らしたい町であるために

店内でひときわ目を引く魚のアート「もとぶフローミー」は、アーティスト・淀川テクニックが手がけた沖縄本部町店だけのオリジナルの作品。海のプラスチックなどの漂流物を材料に子どもたちが工作をして、その作品をアーティストが大きな魚のアートとして作り上げました。ほかにも子どもたちが自分のお世話になった人に感謝のアイスコーヒーを届けるキッズパーティや、沖縄民謡ライブなどを開催。沖縄の文化を地域の方に再発見してもらいたいという思いからです。 ※現在は休止中

(写真:©淀川テクニック )

こうしたイベントに協力してくださっているのが、前出の本部町役場の牧田さんです。お子さんと参加していたビーチクリーンで富村さんと知り合いました。「本部町は小さな町なので地域愛が強く、子どものために、お年寄りのためにという思いがある人が多いんです。でも、それが当たり前になって気づいていないという側面があるんです」町の良さを地域の人にもっと知ってほしいという思いから、牧田さんはスターバックスの活動に共感し、協力してくださっています。

「スターバックスさんをはじめ、地域の企業はいろいろな取り組みをしてくださっていますが、そういう活動をしている人は楽しそうなんですよね(笑)。そんな大人の姿を子どもたちに見てほしいと思っています。沖縄は町から出ていく若者が多いんです。でも、子どものころに本部町の良さを知って、将来、ここで暮らしたいと思ってほしいですね」

イベント後は店内に飾られたハチドリのカードを見に、ご家族で来店される方々も。「ご覧になったお客様から『本部をよろしくね。これからも続けてね』という言葉をいただいて。1回のイベントで終わるのではなく、未来へつなげていくために地域の人と一緒に考えていきたいとあらためて思いました」と、富村さん。「例えばゴミ拾いのような、一緒にできることを見つけていきたいです。子どもたちに仲間がいるということを感じてもらい、仲間の輪が大きくなっていくことで地域に還元できることが大きくなっていければ」と想いは広がります。

「未来を繋ぐハチドリ」。 継続して地域がつながる新たな活動を行うために、次のステップへと取り組みを続けていきます。

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