自社農園から情熱と想いをつなぐ豆、コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ


中米コスタリカにある スターバックスの自社農園「ハシエンダ アルサシア®」。ここに私たちは栽培が難しいとされるゲイシャ種の苗を植え、長い年月をかけて研究を行ってきました。10月8日(金)より一部店舗でお届けするこの特別なコーヒー豆「コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ」について、農園から焙煎を経て一杯のコーヒーになるまでのストーリーをお届けします。

繊細で栽培が難しいゲイシャ種をお届けするために

ゲイシャ種 は、エチオピア南西部にあるゲシャ村に由来する品種 で、まるで紅茶のような気品あふれる香りと果実感のある酸味、そして華やかに続く余韻が特徴です。栽培が難しく収穫量も少ないものの、ユニークな味わいで世界中から愛されるコーヒー豆の品種のひとつとして知られています。

スターバックスは2004年にゲイシャ種の研究をはじめ、ようやく少量ながらも収穫ができるようになったのが2019年頃のことでした。その後さらに研究を重ねて味わいを追求し、今年ようやく多くのお客様に「コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ」をお届けできることとなりました。

ハシエンダ アルサシア農園は、サステナブルなコーヒーの未来のため、コーヒー栽培だけでなく品種開発や栽培法の研究も行うイノベーションの拠点です。ゲイシャ種は、この農園の中でも特に高い標高1,600mに位置する約2ヘクタールの区画で栽培されています。

Harvest on Hacienda Alsacia in Costa Rica on Thursday, Jan 16, 2020. (Joshua Trujillo, Starbucks)

ゲイシャ種はコーヒーの木が高くまで成長し、細やかな手入れが求められます 。通常、コーヒーの木は実を付けるまでに約3年かかりますが、その状態では収穫量は多くなく、味わいも未完成。農園のマネージャーを務めるビクター ・トレホスさん(写真上)は「今年は苗を植えてから6年、初収穫から3年目ですが、過去最高の出来です。コーヒーの木が根を深く掘り下げることにより、成熟するにつれて味も年々良くなっていくんです」と教えてくれました。

「おいしいコーヒーにするためには収穫のタイミングも重要ですが、今年はパンデミックの影響からピッカー(摘み手)が少なく、とても苦労しました。しかし収穫を終えてみると、苦労が報われる価値あるコーヒーになったと思います」(ビクターさん)

焙煎のこだわりは、ゲイシャ種らしい香りとスターバックスならではの苦味の融合

ハシエンダ アルサシア農園から日本に届いたコーヒー豆(生豆)は、 「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京」のロースターによって焙煎されます。

「ひと口にコーヒー豆といっても品種や収穫年によって個性が異なるので、 目の前のコーヒー豆の性格を見極めることが重要です。特にゲイシャ種は、ほかの豆よりも縦に長い形をしていて、火の入り方も全然違うんです」と語るのは、ロースター の木戸田直子さん(写真上)。

「実は以前にハシエンダ アルサシア農園を訪れたことがあって、苗の状態のゲイシャ種を見たことがあるんです。あの時の豆を自分の手で焙煎できるのはとても感慨深いです。ゲイシャ種に対する熱い想いをビクターさんから直接聞いているので、一杯の重みやありがたさをひときわ感じながら大切に焙煎しています」と、我が子を語るような眼差しでコーヒー豆を眺めながら農園へも想いを馳せます。

ロースタリー 東京では、ボリビアやコロンビアといった産地のゲイシャ種を扱ってきましたが、 「コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ 」は、これまでとは違った味わいを目指して焙煎しています。

「ほかのゲイシャ種は浅煎りで香り高くすっきりとした味に仕上げていますが、『コスタリカハシエンダ アルサシア® ゲイシャ』は少しだけ長く焙煎をすることで、ゲイシャ種らしい華やかな香りとスターバックスならではのロースト感を両立させることにこだわりました。自社農園で栽培した特別な豆ですが、スターバックスのコーヒーを飲み慣れたお客様にも親しみやすい、ほどよい苦味のある味に仕上げています」(木戸田さん)

心を惹きつけてやまない味わいのコーヒー

焙煎を経た豆は、バリスタの手で抽出され、お客様のもとへ。ロースタリー 東京のバリスタ、杉本昌子さんが今年の風味の特徴とおすすめのいれ方を教えてくれました。

「少し焙煎度合いを深くしたことで、個人的には上品さの中にも秋を思わせる甘栗のようなロースト感を感じました。コーヒー好きな方ならゲイシャ種のイメージをそれぞれお持ちだと思いますが、きっとそれとはまた違った奥行きのある新しい味なので、楽しんでいただけると思います」

「ご自宅で抽出する際には、ケメックスでいれるのがおすすめです。厚手のペーパーフィルターを使うため、雑味の少ないすっきりとしたコーヒーを抽出することができます。繊細なゲイシャ種らしい上品さとロースト感のバランスが取れた、ダークチョコレートのような味わいに仕上がりますよ。
また、この特別な一杯を楽しむときにはぜひ、コスタリカの農園にも想いを巡らせてみていただけると嬉しいです。緑豊かで肥沃な大地、そこに流れる新鮮な空気をたっぷり吸いながら成長してきたことを想像すると、より深い インスピレーションが得られるかもしれません」(杉本さん)

農園から一杯のコーヒーになるまでのストーリーと共に味わう

コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ」は、10月8日(金)より「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京」、スターバックス リザーブ® コーヒー取り扱い店(プリンチ 代官山T-SITE を除く)、スターバックス公式オンラインストア で発売を開始いたします。

遠く離れたコスタリカの自社農園から、人々の情熱と想いをつなぐようにやってきた「コスタリカ ハシエンダ アルサシア® ゲイシャ」。その特別なストーリーとあわせてお楽しみください。