サンタが町にやってきた!? こども食堂にプレゼントを届ける「Be a Santa ドネーション」プログラムのご報告
「こども食堂」という取り組みを聞いたことがありますか。夕食を1人で食べなくてはいけない、栄養のある食事をとれていないなど、様々な状況の子どもたちに食事を提供する場所。また、子どもたち、保護者、地域の方々が集い、交流する地域のコミュニティでもあります。
スターバックスでは、11月1日から12月25日までのホリデーシーズンに「Be a Santa ドネーション」という寄付プログラムを実施しました。今年は、期間中のビバレッジの売上の一部を認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえを通じて、47都道府県508ヵ所のこども食堂、2万5,500人もの子どもたちへホリデーギフトをお贈りすることができました。寄付金相当額は、13,658,259円。お客様のいつもの一杯のおかげで、全国の子どもたちのとびきりの笑顔へとつながりました。
お寺にサンタクロース、ひと足早いホリデーギフト
「こども食堂かくしょうじ」は、東京・調布市の覚證寺が地元のボランティアの皆様と運営しているこども食堂。覚證寺は漫画家・水木しげるさんのお墓があることでも有名なお寺です。
プログラムの当日は、調布にあるスターバックス店舗のパートナー(従業員)が訪問。学校の放課後に集まってくる子どもたちに『ふわふわラテ』をつくるバリスタ体験をしてもらい、帰りにはホリデーギフトをお渡ししました。
覚證寺では、以前からお寺を学校の宿題をするなどの学習支援の場として自由に利用できるようにしていました。子どもたちは放課後にお腹を空かして来ていることが多いため、勉強の合間にちくわ天や唐揚げなどの簡単な料理を差し入れしたところ大喜び。その時の弾けるような笑顔を見て、「誰かと一緒に食べることの大切さを再認識」した住職の細川 真彦さんは、地域の協力者と共にこども食堂を始めたそうです。
「2016年4月からはじめて、月に2回、第1第3木曜日に実施しています。2020年に新型コロナウイルスが広がってからは、食堂という形ではなくて、近所のお店の利用券やお弁当の引換券を配ったり、フードパントリーという食品のセット、手作りのお弁当を配ったりというような活動をしています。
こども食堂を実施している時は、子どもの遊び場としても開放していて、利用するのは主に近隣の校区の小学生。幼児連れの保護者の方や地域外の方がお越しになることもあります。ひとり親であったり、お子さんの多い家庭であったり、様々な事情があるご家庭に限定して利用登録できるようにしています。
子どもにとっていい遊び場になっているだけでなく、親御さんにとっては仕事が忙しい中で食事を作る時間と家計の負担が減らせる場所でもあります。利用者の方は、あると助かると言ってくださっています」(細川さん)
訪れた子どもたちに「こども食堂ってどんなところ?」と聞くと「遊びに来るところ!」と答えるほど、子どもたちとお寺の距離は縮まっています。開始からすでに5年。以前食堂に遊びに来ていた子どもが高校生になってボランティアのお手伝いをすることもあるそうです。
「単に食事を提供するだけでなく、地域の大人との関係性ができるんです。子どもたちに大人の知り合いを増やすというのも目的のひとつ。大人にもいろんな人がいて、それぞれがそれぞれの形で自分たちを想ってくれているとわかってくれたら、いいじゃないですか?」(細川さん)
子どもたち、そして地域の人たちの笑顔が見たいという動機でこども食堂を実施している細川さんが、今回の「Be a Santaドネーション」に手を挙げてくださったのも「喜んでいる顔が想像できたから」とのこと。「子どもたちにとっても親しみのあるブランドが自分たちのことを応援してくれると思うとやっぱり嬉しいものですからね」(細川さん)
初めて作る『ふわふわラテ』に興奮の子どもたち
日が落ち始める夕方4時頃、学校を終えた子どもたちがお母さんやお友だちと一緒にぞくぞくと会場へ入ってきます。こども食堂のボランティアスタッフとパートナーが力を合わせて作ったカレーのいい匂いが漂う集会所で、バリスタ体験用のブースと、サンタクロースの帽子をかぶったパートナーたちが並んでお迎えしました。いつもと違う風景に子どもたちはちょっとびっくりしながらも興味津々な様子で「これなに?!」とお母さんや住職に問いかけます。
最初に子どもたちの背丈に合わせたキッズエプロンを付けます。パートナーとお揃いの緑のエプロンを着けた子どもたちに、親御さんからは「いつもお店に行っていて馴染みがあるので、むしろ私たちが嬉しいですね」との声も。
テンションが上がり気味の子どももいれば、恥ずかしそうにする子どももいる中で、日々お客様とのコミュニケーションをしているパートナーたちは、事前に用意した手書きの説明資料を使いながら子どもたちの気持ちをほぐし、手際よく体験までの流れを進めていきます。
フレーバーとミルクをコップの決められた位置まで注ぎ、初めて触るミルクフォーマーで泡立てていくと、ふわふわになっていくラテに子どもたちは感嘆の声をあげます。うまくできない子にパートナーはもちろん、仲良しのお友だちが親切に教えてあげる風景が印象的でした。
「初めてだったけどおいしくできた!」
「いつもと違う感じが楽しかった」
「(友だちと)一緒に作れたのがうれしかった」
「ふわふわで甘くて好き」
「スタバ、行ったことなかったけど行きたくなった」
体験を終えた子どもたちはご機嫌でコップを握りしめたまま、手作りのカレーを受け取り、ホリデーギフトを受け取る受付へ進んでいきました。
パートナーにも贈られた、気づきというギフト
子どもたちの目線に合わせて優しく寄り添っていたパートナーの熊部さんは、予想以上の人数の子どもたちが来場してくれて喜んでもらえたということだけでなく、実際に触れ合えたことで自分も得られたものがあると話します。
「『Be a Santa ドネーション』プログラムを通じてプレゼントをできること自体、私たちにとって喜ばしいことなのですが、子どもたちと触れ合ってみるとこれまでとは違う喜びが生まれて、それが自分にとっても本当によかったと思います。
だからこそ、今回で終わりにするのではなく、地域の人たちとのつながりを大切にして継続していくことこそが有意義なのかなと。スターバックスというブランドの力を活用して、それぞれの地域を盛り上げていけたらうれしいですね」(熊部さん)
参加したもう一人のパートナーの西澤さんも、自分たちがサンタクロースになってプレゼントをしにきたつもりが、逆に子どもたちから新しい気づきをもらう機会になったそうです。
「こども食堂の存在はニュースを通じて知っていましたが、自分たちのいる地域で実際にどんな活動が行われているかは、理屈ではわかっていても想像できていませんでした。現場に来て、一緒に玉ねぎを切るところからお手伝いさせてもらって、あらためて自分事として考えられるようになりましたし、こんな形で自分たちが関わる方法があるんだと、ハッとさせられました。
あと、今日ずっと一緒にお弁当作りをしていたボランティアの方々のオーナーシップが素晴らしかったんです。やりがいがあってやっている、楽しんでやっている、子どもたちのことを想って好きでやっているのを感じられたので、今後私たちが参加していく時も義務感より楽しんでやることが続けていく秘訣だと学びました」(西澤さん)
パートナーが直接ご訪問して手渡ししたこども食堂だけでなく、プレゼントをお贈りこども食堂からもすでにたくさんのお礼の言葉をいただいています。※引用原文まま
「この度は心のこもった、とても豪華なプレゼントをありがとうございました。こんなにされたら、スタバのことがますます好きな店になりました。お渡しした運営側の私たちも、とても豊かな気持ちになり、本当に感謝しております。ありがとうございました」
「この度は こども食堂のために美味しいお菓子の寄贈ありがとうございました。参加した子どもたちやその家族の方々がとても喜び、スタバの袋を揺らしながら帰って行く姿が印象的でした」
お客様の一杯のドリンクから始まる「Be a Santa ドネーション」。皆さんの想い、子どもたち、そしてこども食堂の運営者の方々にもしっかりと届いているようです!
Be a Santaドネーションプログラム:https://stories.starbucks.co.jp/ja/stories/2022/be_a_santa_donation/
今年からスタートしたホリデーシーズンでは初めての取り組みとなるプログラム「Be a Santaドネーション」。期間中の全ビバレッジの売上の一部を使って、誰かを笑顔に届けるプログラムを実施します。今年は、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(https://musubie.org/)を通じ、地域の子どもたちにホリデーギフトをお贈りしました。