地元の特産品で家族や友人とリコネクト! 高崎だるまがつなぐ縁(群馬県・高崎市)


2021年12月、群馬県高崎市内にある5店舗(高崎駅ビル モントレー店、イーサイト高崎店、高崎オーパ店、高崎上中居店、高崎貝沢店)に、スターバックスカラーの小さなだるまが並びました。群馬県ふるさと伝統工芸にも指定されている地元の特産「高崎だるま」で、パートナー(従業員)たちが絵付けしたものです。アメリカ発のスターバックスに、日本古来のだるまが並ぶまでのストーリーをお伝えします。

パートナーが地元の名産・高崎だるまの絵付けを体験

「高崎では年末年始に家内安全、商売繁盛を祈願して、家族みんなで一緒にだるまに目を入れるという素敵な文化があるそうです。コロナ禍でなかなか会えないご家族や友人、地域の方とリコネクト(再びつながる)していただくことを願って、また、高崎に帰省される方に地元の良さをあらためて知ってもらえるようにと、店舗でもこの素敵な文化をご紹介しようと考えました」とは、高崎駅ビル モントレー店ストアマネージャー(店長)の酒井さん。

酒井さんは県外の店舗から同店へと着任した際、「自分が新たに暮らす街はどんな場所なのだろう」と調べる中で、高崎だるまに行き着いたのだと言います。高崎駅をはじめとした様々な場所でだるまを見かけ、「私の持っている“商売繁盛”のイメージは熊手や招き猫だったので、不思議だな」と最初は驚いたそう。「店のパートナーに聞いても、みんな口を揃えて『高崎はだるまです』って言うんです。なので、やっぱりそれが高崎の魅力なんだなと思いました」。

そこで店のお客様でもあった高崎市観光協会の方に紹介していただいたのが、高崎だるまを製造・販売する吉田だるま店です。5店舗のパートナーたちが吉田だるま店を訪ね、だるまの歴史を学び、絵付け体験をしました

高崎オーパ店のだるま

高崎駅ビル モントレー店のだるまは、駅ビルらしい列車のレールと、上毛三山(赤城山、榛名山、妙義山)が。「想いを伝える」という言葉には、「地域のことを発信する場として、またお客様にとって居心地のいい場所として永遠と続くように、私たちがお客様を思う気持ちを伝えていこう」という意味を込めました。

高崎貝沢店のだるまには、“LOVE”の文字やハートマークが。そして「HEARTFUL AT STARBUCKS」は、「何事にも愛を持って接し、成長していきましょう」という店舗ビジョン。「明るい気持ちでいよう、ハッピーでいようという高崎貝沢店らしい明るいだるまができました」と、高崎貝沢店ストアマネージャーの君島さんは笑います。

毎年1月1日、2日に高崎駅前で開催される「高崎だるま市」に合わせて2021年12月末から展示をスタート。「かわいい」「地域の特徴が出ている」と反響が大きく、各店に置いた吉田だるま店のパンフレットもあっという間になくなりました。

縁起だるまから広がる新たなつながり

高崎だるまは、約200年前に群馬県旧豊岡村が発祥といわれる縁起だるまで、県内には約45の製造業者があり、70人ほどの職人が伝統を継承。だるまは生地に着色したあと、昔ながらの手作業で顔が描かれます。鶴をかたどった眉と亀をかたどった口ひげが特徴で、選挙だるまとしても有名です。

吉田だるま店の吉田さんは3代目。だるまは、約1600年前に南インドに生まれ、のち中国へ渡り禅宗の基礎を築いたとされる達磨大師の姿を模したものと伝わります

吉田だるま店の吉田昌弘さんが理事長を務める群馬県達磨製造協同組合では「生活様式が変わっていく中で、だるまを残していきたい、親しんでほしい」と、小学校で絵付け体験講座の開催や、国の「伝統的工芸品」指定を目指して活動をしているそうです。

「今回の取り組みは高崎だるまを多くの人に伝えるきっかけにもなり、大変うれしく思っています。絵付けにもこちらが驚くくらいとても真剣に向き合っていただいて。みなさんいいだるまが出来上がっていました(笑)」と、吉田さん。スターバックスでのだるまの展示も見てくださったそうです。

「ディスプレイがとても都会的で、こうしてだるまの展示の仕方も時代に合わせて進化していくといいなと思いました。『あそこに置いてあったよ』って周囲の方にすごく声をかけていただきました。」

年末年始に行った展示のようす

「今年の年末にはっみんなで目入れをしてお焚き上げに持っていく予定です。また新しいだるまを作りたい」と、酒井さんと君島さん。高崎駅ビル モントレー店が入るビルでは、ほかのテナントでもオリジナルだるまを作ろうという動きがあるそうで、店舗の発信がうれしい広がりを見せています。人々の日常の願いや目標に寄り添う高崎だるまのように、これからも地域に寄り添い、文化や魅力を発信し続けていきます。

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