スターバックスの創業年「1971」を冠した新しいダーク ロースト。原点を受け継ぐ一杯に込めた想い
スターバックスの原点を象徴する新たなダーク ロースト「スターバックス 1971 ダーク ロースト®」が2026年9月9日にデビューします。
創業当初から50年以上にわたって、スターバックスが大切にしてきたダーク ロースト。その歴史を受け継ぎながら、新しい味わいを目指した一杯には、どのような想いが込められているのでしょうか。スターバックスの社内に4名しかいないコーヒースペシャリストのふたり、コーヒー部の若林と渡邊に、その背景や味わいについて聞きました。ふたりの言葉とともに、この一杯に込められた想いを紹介します。
スターバックスの原点。「スターバックス 1971 ダーク ロースト®」という新たな看板
1971 ダーク ローストの商品名に刻まれた「1971」という数字。それは、シアトルのパイクプレイス・マーケットの石畳の通りで、28坪ほどの小さな店舗からスターバックスの物語が始まった年です。
スターバックスでは、浅めの焙煎の「ブロンド ロースト」、中程度の焙煎の「ミディアム ロースト」、深煎りの「ダーク ロースト」という3つのカテゴリーでコーヒーを紹介していますが、なかでもダーク ローストは、創業当初から50年以上にわたってスターバックスが大切にしてきた味わいです。
スターバックスにおけるダーク ローストとは、いわば原点。創業時のスターバックスを特徴づけたのも、当時、まだ主流ではなかった深煎りのコーヒーだったと渡邊は話します。

「1970年代、アメリカでは浅いローストの薄いコーヒーをたっぷりと飲むスタイルが主流でした。それに対して、より味がしっかりとした、豊かな味わいを楽しめるコーヒーをつくりたいと願ったのがすべての始まりです。ヨーロッパから入ってきたダーク ローストに感銘を受けた3人の若者が、その魅力をシアトルへ広げたいと情熱を燃やしたのが、スターバックスのスタートとなったのです」

開発チームは約8カ月をかけ、40を超えるレシピを試作。その末にたどり着いた1971 ダーク ローストについて、スターバックスでコーヒーディベロッパー(商品開発担当)を務めるセルジオ・アルバレス氏は、ダーク ローストらしい深みと力強さを持ちながら、なめらかな後味を併せ持つ、これまでにないブレンドに仕上がったと説明しています。
そして、シンボルである「サイレン」があしらわれたパッケージからも、1971 ダーク ローストがスターバックスにとって特別な意味を持つ一杯であることがうかがえます。
いま改めて届けたい「ダーク ロースト」とともに過ごす豊かな時間
手軽にコーヒーを楽しめる選択肢が広がるいま、1971 ダーク ローストを通じてスターバックスが改めて届けたいのは、一杯のコーヒーとともに過ごす時間そのものです。
若林は、効率が重視される現代だからこそ大切にしたいコーヒー体験について、次のように話します。

「今はタイパが重視され、ゆっくりコーヒーを味わう習慣がなかなか持ちにくい時代です。そんな時代だからこそ、一杯のコーヒーとともに過ごす『ゆっくりとしたひととき』や『体験』を改めて大切にしたいんです。店内でひとり過ごす時間や、誰かと過ごす時間を楽しんでいただきたいという想いがあります」
スターバックスでは、深煎りだけでも個性豊かなブレンドを複数ラインナップしていますが、渡邊は、温度の変化とともに現れる1971 ダーク ローストの味わいの重なりを、次のように表現します。
「ローストは『ダーク』、コクは『しっかり』、酸味は『少なめ』と、潔いほどにダーク ローストに寄せた一杯ですが、ただ深いだけでなく、強さの中に複雑さがあり、温度が下がっていく過程でまったく違う表情を見せてくれます。

いれたての香ばしさ、少し冷めてきたときのなめらかな口あたり、さらにもう少し冷めたときに後味で感じる風味。一杯の中でいくつものレイヤーを楽しめます。誰かと語り合いながらゆっくり時間をかけて飲んでも、最後の一口までおいしい。スターバックスが大切にしている、お店で過ごす豊かな体験を、このコーヒーを通じて味わっていただきたいという想いが込められています」
一周まわってやっぱりこれ。色褪せないベテランミュージシャンのような魅力
スターバックスでは、コーヒー豆を「コク」と「風味」の2軸で示す「コーヒーマップ」を用意しています。1971 ダーク ローストが位置するのは、その中でもコクがしっかりし、深みのある味わいを示す右下のエリア。つまり「もっともコクがしっかりしていて、もっとも深みがある」領域です。

スマトラ、コロンビア、ブラジルのコーヒー豆をブレンドしており、焦がし砂糖やくるみを思わせる風味と、しっかりとしたコク、なめらかな口あたりが特徴です。

そんな1971 ダーク ローストの味わいを、若林は独自の言葉で次のように表現します。
「私はダーク ローストが好きなのですが、1971 ダーク ローストは初めて飲んだときに力強さを感じました。鼻にゆっくりと抜けるような深煎りならではの香りがあり、深みのあとにカラメルのような甘い余韻を楽しめる、他のローストにはない味わいだと思います。
例えるなら、長く活躍するベテランミュージシャンのようなイメージです。クラシックで、大人のかっこよさがありながら、尖りすぎていないから若い世代も憧れるような存在。昔好きだったものにもう一度触れたり、久しぶりに訪れた場所のような懐かしさを感じさせたりするものがあります」
コーヒーの味わいを、自分なりの言葉で表現する楽しさもあります。渡邊も、若林とどこか通じる印象を受けたといいます。
「仕事柄、たくさんコーヒーを飲み、いろんな味わいを体験してきましたが、一周まわって帰ってくると、『やっぱりこれだよね』と思えるコーヒーです。学生時代によく聴いていた曲を聴き返して、やっぱりこの曲は色褪せないよね、みたいな印象です。実際に飲んだとき、素直に思ったのは『これはスターバックスじゃないと飲めないな』ということでした。いろいろなコーヒーを飲んで帰ってきたときに、やっぱりスターバックスにしか出せない味だと、改めて感じました。
楽しみ方は自由です。ミルクをたっぷり入れてもコーヒーの存在感がしっかりしているので、深煎りならではの香ばしさがぶれることなく、好みの割合でカスタマイズができます。チョコレートなどの甘いフードはもちろん、塩気のある食事とも相性よく楽しめると思います」

ダーク ローストの力強さと、なめらかな口あたり。相反するようにも思えるこの2つの共存は、焙煎の絶妙なポイントを見極めてきたロースターたちの経験と技術があってこそ実現したものです。
「懐かしさ」と「やっぱりこれだよね」。コーヒースペシャリストのふたりの言葉が重なる1971 ダーク ローストは、スターバックスが歩んできた時間と、これからのダーク ローストをつなぐ一杯といえそうです。