2022年の“スターバックスはじめ”は神社仏閣近くの店舗で


初詣で歩き疲れたら、周りを見渡してみてください。神社やお寺近くのスターバックスが、新年のお客様をお迎えしています。今回は、雷門店、伊勢 内宮前店、京都宇治平等院表参道店のストアマネージャー(店長)が、店舗ならではのユニークな楽しみ方をご紹介します。

風雷神門を間近に眺めるテラスで新年を祝う一杯を
【雷門店】

都内最古の寺院である浅草寺総門の雷門は、浅草のシンボルとして親しまれています。雷門店はその目の前にあります。2020年7月にストアマネージャーに着任した長谷川さんは、「浅草と言えば、日本を代表する観光地。この特別な場所で働けることに感謝しています」と笑顔で迎え入れてくれました。

「コロナ禍以前は外国からのお客様に多く利用いただいていましたが、今は地元の方に足を運んでいただくことも増え、下町らしい活気のあるお店を目指しています。地元の方とのつながりもできてきているので、状況が落ち着いたら、店内で浅草の伝統工芸にちなんだワークショップを開催できたらいいなと考えています」(長谷川さん)

雷門店は、浅草寺伝法院内にある、200年以上前に創建され茶室建築史上とても貴重な「天祐庵」の近隣に位置する店舗として、茶室の機能美とあたたかみを感じる和の要素、茶道にインスパイアされた和モダンな意匠を随所に取り入れています。長谷川さんは、「雷門の眺めだけでなく、ぜひ店内細部のデザインにも注目していただけたら嬉しいです」と明るい笑顔でアドバイスをくれました。

「例えば、茶室にある格子窓とスターバックスらしさが融合した壁の丸いアートは、実を付けたコーヒーの葉を組子風に表現しています。また、階段のガラス部分には、古来からある麻の葉の文様も。一見するとシンプルな店内ですが、少し意識して見ていただけると、散りばめられた和の要素にお気付きいただけると思います」(長谷川さん)

長谷川さん曰く、雷門店の特等席はテラス席。雷門をすぐ目の前に見ることができるため、特別感はひとしおです。

「特に初詣の時期は立ち止まって雷門を眺めることは難しいかもしれません。ですが、テラス席ならコーヒーを飲みながらゆっくりとその姿を楽しめます。1階から見る雷門の姿は迫力がありますし、2階からは屋根までよく見えます。いつもと違う目線で見てみると、新しい発見があるかもしれません」(長谷川さん)

清らかな気持ちになれる店内で、新しい年に想いを馳せる
【伊勢 内宮前店】

2000年以上の歴史を持ち“お伊勢さん”と親しまれる神宮の内宮前で鳥居前町として発展してきた、通称“おはらい町”。その一角に2021年3月にオープンしたのが、伊勢 内宮前店です。特徴的な屋根を持つ “切妻”や“入母屋”という様式の建物が並ぶ、歴史情緒溢れる町並み。同店舗は、その歴史や伝統に敬意を込めた、地域の景観に寄り添う2階建ての木造建築です。

「伊勢の内宮には、訪れるのが一生に一度、年に一度というお客様もいらっしゃいます。地域の方も含めすべてのお客様に、ここにスターバックスがあって良かったと思っていただけるようなお店作りを心掛けています」と、ストアマネージャーの樋口さんは優しい口調で語ります。

樋口さん曰く、伊勢 内宮前店はおはらい町や地域の歴史・伝統とスターバックスのエッセンスが融合したデザインが特徴なのだそう。

「世界でここだけにしかない、サイレンをモチーフにした屋根にある鬼瓦がお客様をお迎えしています。ほかにも、コーヒー豆の生産地に生息する動物たち(アフリカゾウやスマトラトラ、ハチドリ、ケツァール)の鬼瓦もあるんですよ」(樋口さん)

おはらい町では、商店の名前が瓦に書かれていたり、福助や七福神など、縁起の良い鬼瓦が使われていたりするので、他のお店でもチェックしてみると街歩きが楽しくなりそうです。

「伊勢 内宮前店では、正面と裏口から見上げると鬼瓦を見つけることができます。分からなければ、パートナー(従業員)まで気軽にお声がけくださいね」(樋口さん)

店内では、地域のエッセンスとスターバックスが融合したアートワークが目を惹きます。1階のカウンターでは、エチオピアのおもてなしの儀式であるコーヒーセレモニーをアイデアにデザインされたアートワークがあります。瓦のデザインと同じ動物たちとともに、神宮近隣の山々が描かれています。

樋口さんがぜひ多くの方に見ていただきたいというのが、客席のある2階です。

「2階は3つの間に分かれていて、まるで鳥居を一歩くぐったときのような清らかさを感じられる空間が広がっています。大きな梁が貫く天井には天窓があって、射し込む陽の光がとっても気持ちいいんです。私のおすすめの席は、三の間の窓際。人が行き交う賑やかなおはらい町の通りを眺めながら、活力を感じられる場所になっています。ぜひ多くの方に体験していただきたいです!」(樋口さん)

福を呼ぶ? ウサギのアートを見て楽しむ
【京都宇治平等院表参道店】

平等院と言えば、10円玉に描かれている鳳凰堂。日本人にとっては馴染み深い寺院のすぐ目の前に、京都宇治平等院表参道店はあります。切妻屋根が特長の日本建築で、前庭にある立派な松がシンボルです。

2020年10月に着任したストアマネージャーの柳さんは、「最近は少しずつ観光のお客様が増えてきているので嬉しいです」と近況を教えてくれました。

「当店がオープンして4年半になりますが、おかげさまで地元のお客様も足繁く通ってくださる店舗になりました。観光のお客様も増えてきたということで、どんな方でも落ち着いてくつろげる空間を、これからも提供していきたいと思っています」(柳さん)

京都宇治平等院表参道店を語る上では、なんと言っても居心地の良いお庭は欠かせません。店内はガラス張りになっているので、どの位置に座っても外を眺めることができます。

「梅や桜、アジサイに紅葉などがお庭に植えられていて、四季折々の風景を楽しんでいただけます。私自身もここの眺めが大好きで、休憩中はコーヒー片手に、お店入口横にあるお気に入りのテラス席で過ごすくらいです。お庭を正面から眺めることができますよ」(柳さん)

店内でぜひ見てほしいのが、「アートに隠れた10匹のウサギ」だと柳さんが教えてくれました。

「店舗近くにある宇治神社には、道に迷った神様を正しい道へ導いた『みかえり兎』の古事があります。この漆作品には、下地の材料にコーヒー豆の麻袋が用いられ、さらにコーヒーをモチーフにした柄の中に10匹のウサギが隠れています。見つけるのがなかなか難しくて、私はまだ9匹しか発見できていません。すべて見つけたら、きっと良いことが起こるはずです」(柳さん)

さらに、お茶の町らしい店内アートも。

「参道にはお茶屋さんがいくつかあって、軒先に茶箱が並んでいるのが日常の風景。そこで、スターバックスのコーヒー豆のスタンプを焼き印した茶箱を壁に飾っているんです。地域とリンクする作品とお庭を目で楽しみながら、リラックスしたひとときをお過ごしください」(柳さん)

初詣の帰りは、お気に入りの一杯を片手にほっと一息

今回の紹介した店舗の他に、全国の店舗を見渡してみると神社仏閣の近くに店舗があります。その中でもこの3店舗は特に地域の歴史や伝統とのつながりをスターバックスらしく表現しているので、初詣の際にはぜひ近くの店舗を訪れてみてください。お気に入りのビバレッジを片手に、“口福”な一年のはじまりを迎えてみてはいがかですか。

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「借りるカップ」どう広げる?店長が考えるリユースの未来