神戸が好き! 地元愛から始まったクリーンアップ プロジェクト


3月20日、神戸メリケンパーク店をはじめとする神戸のスターバックスの店舗が、神戸市や、セレクトショップのビームスとともに、清掃イベント「メリケンパーク Cleanup Project」を開催しました。3回目を迎える今年は、新たに大丸神戸店も参加して協力店舗が拡大。「大好きな自分たちのまちにできることをしたい」。そんな想いからスタートした活動をご紹介します。

情熱の源は地元愛。大好きなまちにできることを

「メリケンパーク Cleanup Project」は、三宮・元町周辺から神戸港に面するメリケンパークまでを周遊する清掃イベントです。スターバックスからは神戸メリケンパーク店や神戸旧居留地店など界隈の6店舗が参加し、店舗に専用のゴミ袋を設置。参加者はこのゴミ袋にゴミを拾いながらまちを散策し、ゴールとなるメリケンパークを目指します。

神戸旧居留地店でゴミ袋をもらい、穏やかな日差しの中をメリケンパークまで歩いてみました。あたりを見渡すと、ゴミ袋や軍手、トングを手にした人たちがあちらこちらに…。

そこで出会った高校を卒業したばかりだという手塚さんと高田さんは、初年度から3年連続参加していると教えてくれました。“いろいろな経験をして視野を広げてほしい”という学校の先生からイベントの情報を聞き、友人10名ほどで参加したのが始まりだそうです。卒業後は県外へ進学するため、地元を離れる前に「大好きな神戸をきれいにしよう」と今年も参加してくれました。

「普段は駅の周りしか遊ばないけれど、1時間以上かけて歩いて山手の方に行ったり、知らない道やお店に出合ったり。ゴミを拾うだけじゃなくて、掃除しているうちに、まちのことをより知ることができました」(手塚さん)

「人がたくさん歩く道はきれいで、路地の方がゴミはたまりやすいんですよね。普段の生活でも、ゴミが落ちていたら拾うようになりました。自動販売機の周りに落ちているペットボトルをゴミ箱に入れたりしています」(高田さん)

すれ違う人から「ありがとう」「こんなイベントがあるんだね。次は参加してみようかな」と声をかけられることもあるそうです。美しいまちづくりをするだけでなく、イベントを通して環境について考えたり、まちを知ったりするきっかけにもなっているようです。

まちを知る、人と交流する。プラスアルファの魅力

イベントは初年度に、どのような活動にするかを神戸市役所の山本さん、ビームス クリエイティブの井上さん、当時の神戸地区のディストリクトマネージャー(地区担当マネージャー)の藤野さんの3人で話し合うことから始まりました。藤野さんは、神戸がきれいになることは単純にうれしい!という想い、そしてお店を構えさせていただいている場所でできることをしたいと、参加を決定。今は同地区を離れていますが、この日も家族で清掃に参加していました。

現在はその意思を、現在のディストリクトマネージャーの沼田さんや各店のストアマネージャー(店長)らが受け継ぎ、活動を続けています。行政や他企業とのコラボレーションですが、イベントを機に、店舗や企業を超えた個々のつながりが強くなっていると、沼田さんは語ります。

「他店舗のパートナー(従業員)同士のつながりも深くなるし、パートナーにとって他業種の方とかかわる機会にもなる。地域の方ともお話をもできるので、活動を通して、人と人とのつながりが増えていっています」

神戸メリケンパーク店のストアマネージャーの水代さん、神戸旧居留地店ストアマネージャーの高貝さんも、参加者の方々の様子を見て、期待一杯のようです。

「常日頃から、“まちをきれいにしよう”という市民の方々の意識が高いのだと感じます」(水代さん)

「3年目を迎え、イベント自体が神戸の方々に認知されていますね。楽しみに来てくださるので、こちらもうれしいですしワクワクします」(高貝さん)

この日は、楽しみながらやれるところがいいと、小さなお子さんとファミリーで参加された方、愛犬の散歩がてら参加した方、会社で仲間を募って参加したグループなど、様々な層の人たちが参加。メリケンパークでは、コーヒーテイスティングを楽しんだり、参加者同士で話したりと、みなさんの笑顔が印象的でした。

”地元をきれいに“が、当たり前の日常に。

そして、活動は年1回のイベントにとどまりません。「まちをきれいにすること自体は、イベントではない。それならば日常的にやろう!」と、神戸のビームスの皆さまと共に「LOVE KOBE CLEAN PROJECT(LKCP)」と題し、月1回の清掃活動も自発的に行っています。現在は神戸市役所や大丸神戸店からも人が集まっているそうです。

ビームス クリエイティブの井上さんは、共通の想いがプラスに作用したと言います。

「スターバックスと一緒にできたから、定期清掃をしようというアイデアが生まれ、実行することができました。今年からイベントに加わった大丸神戸店の方々にも毎月の清掃活動に参加していただくことができ、目的をしっかり持っていたからこそ、ポジティブな広がりになったのだと感じています」

そのことについて、神戸市役所の山本さんはこう語ります。

「神戸のまちをきれいにしたいという強い思いでスタートしているので、イベントをきっかけに、行政関係なく地元の方で清掃をしてくださっていることが、すごくうれしいです」

毎月の清掃活動では、清掃終了後に10分ほどのコーヒータイムを設け、まちのために何ができるか、イベントでは何をするかなどを話す機会にもなっているそうで、ここから新たなアイデアが生まれる機会にもなっているようです。

今年の「メリケンパーク Cleanup Project」は、約240人ものまちの方々の力で、約110㎏のゴミを回収することができました。続々と集まるまちの方々に、笑顔でコーヒーと共に出迎えるパートナーたち。神戸メリケンパーク店では、イベントはもちろん、日ごろから自主的に公園の清掃をしています。毎日通う公園の日々の変化に気づき、それを整えていく。それを「当たり前の日常」だと話す神戸メリケンパーク店ストアマネージャー・水代さんの言葉が、ここで暮らす人たちの地元への想いを表していました。

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スターバックスの緑のストローが帰ってきた。飲み心地が良く、地球にもポジティブに。