お互いに刺激しあい成長できる環境。スターバックスで働く親子の物語


スターバックスには、家族で働くパートナー(従業員)が多く存在します。その中から今回は、それぞれ千葉県内の店舗に所属し、ともにブラックエプロンを獲得した濱田さん親子をご紹介。一緒に住む親子ならではの距離感を活かし、常日頃から切磋琢磨を続ける関係性に迫ります。

自分らしく輝ける場所で、母も娘もブラックエプロンを獲得

先にスターバックスで働き始めたのは、母親の濱田あや子さんでした。40歳を目前に控えた2013年、「何か新しいことに挑戦したい」という想いでアルバイト入社。

「新人研修のときに『人々の心を豊かで活力あるものにするために』というスターバックスのミッションを聞き、お恥ずかしながら号泣しまして。『自分のやりたいことって、こういうことだったんだ』と心の底から共鳴できた瞬間でした」(あや子さん)

まさにBest Place to Work(自分らしく働ける場所)を見つけた彼女はその後、着々とステップアップしていきます。社内の厳しい試験に合格し、コーヒーに関する豊富な知識を持つパートナーに与えられる「ブラックエプロン」を7年連続で獲得。現在は船橋市内の店舗の時間帯責任者を務めるほか、東関東エリアのエリアコーヒーマスターとして毎月コーヒーの勉強会を開催するなど、店舗のみならず地域をも牽引するバリスタに成長しました。

そんな母に憧れて一昨年からアルバイトを始めたのが、娘の濱田杏奈さんです。

「スターバックスに入る前から、母のいる店舗へコーヒーを飲みに行く機会が度々ありまして。お客様やパートナーに寄り添いながら笑顔でハツラツと働く母の姿を見ているうちに、『私もスターバックスでバイトしたい』という想いを強く抱くようになりました」(杏奈さん)

娘からその想いを聞いたとき、母は「大賛成。がんばれ、がんばれ」と背中を押したそうです。「多様性を尊重し、それぞれの個性を認めてくれる社風なので、チャレンジ精神旺盛な娘の長所を伸ばせると思いました。家ではのんびり屋な娘ですが、職場ではキビキビ働いているとの評判を聞き、親としては一安心ですね」(あや子さん)

杏奈さんは現在、大学に通いながら船橋市内の店舗に勤務。「コーヒーの知識を深め、お客様ひとりひとりに合わせたコーヒーをご提供したい」との想いから社内試験も受け、昨年、親子揃ってのブラックエプロン取得者となりました。

共通の話題ができたことで、ふたりの絆はより深まった

濱田さん親子はもともと友達同士のような関係性だったそうですが、コーヒーという共通の話題ができたことにより、会話の量が以前よりも増え、絆がさらに深まったと言います。家にいる間も仕事の情報交換をすることが多く、時には目標に向かって協力しあうことも。

「ブラックエプロンの試験前には、コーヒーの情報をまとめた資料を自宅のキッチンに貼って、お互いに問題の出しあいっこをしたよね」とあや子さんが懐かしむと、杏奈さんは「私が疲れているときも母は次から次へと問題を出してきて、しかも正解を答えられるまで終わらせてくれないから参った」と笑いつつ、「でも合格できたのは母の熱心な指導のおかげ」と、少し照れながら感謝の想いを伝えました。

先輩である母が、娘にサポートされる場面もあるそうです。「エリア内でのブラックエプロンの頂点を決める大会に私が出場することになり、自宅でプレゼンテーションの練習を何度も行ったのですが、娘はその様子をずっとそばで見守りながら『その言い方じゃ伝わらない』『もっと表情を明るく』などと的確なアドバイスをし、準備に付き合ってくれました」(あや子さん)

大会本番ではその成果が出て、あや子さんはエリアコーヒーマスターの座に輝いたのでした。

コーヒーの生産地や収穫月などの情報をまとめた資料。これらを元に親子で猛勉強をしたそう

親子で語り合う中で、新たな気づきや学びを得ることも多いとか。

「年齢が若い子の意見をダイレクトに聞けるのが嬉しい。『そういう言い方をされると若い子はつらいよ』などと、娘は率直な意見を言ってくれる。おかげで、店舗にいる若いパートナーの目線に合わせて話すことができるようになりました」(あや子さん)

「私は母の影響でコーヒーに対する熱量が大きく変わりました。かつては店舗に届いたコーヒーを漠然と提供しているだけでしたが、エリアコーヒーマスターに母がなり、知識を深めていく様子を見る中で、一本のコーヒーの木からお客様にご提供する一杯のコーヒーにいたるまでには実はさまざまな人が関わっていることを知り、人々に対する感謝の気持ちを強く感じながら働くようになりました」(杏奈さん)

その言葉を聞いたあや子さんは、「素晴らしいですね。嬉し泣きしそう」と言い、娘の成長ぶりに目を細めました。

憧れの母に少しでも近づきたい

最後に今後の抱負を聞くと、あや子さんは「体力が続く限りスターバックスで働き続けます!」と力強く言い切り、杏奈さんは「母のような存在に少しでも近づけるよう頑張っていきたいと思います」と満面の笑みで答えてくれました。

スターバックスには濱田さん親子のように、ともに刺激しあいながら成長を続ける家族パートナーが多く存在します。次回の記事では、「スターバックスで働く双子姉妹」をご紹介。価値観やキャリアまでもが似ている姉妹のストーリーにご期待ください。

thumbnail for 国際女性デー コーヒー産業と女性たち

国際女性デー コーヒー産業と女性たち