バナナ ブリュレ フラペチーノ®に「もったいないバナナ」を使う理由。


5月29日(水)に「バナナ ブリュレ フラペチーノ®」の販売がスタートします。このフラペチーノ®には、おいしく食べられるのに様々な理由で廃棄されてしまう規格外バナナ「もったいないバナナ」を使用しています。

そこで「もったいないバナナ」プロジェクトを推進する株式会社ドール・ドール拡大推進室の成瀬さんと、スターバックスのコーヒースペシャリスト・若林さんが、その意義について語り合いました。

「もったいないバナナ」を活用したバナナ商品3品が登場

夏の足音が聞こえてきたこの時季に、「バナナ ブリュレ フラペチーノ®」ののほか、「バナナの米粉マフィン」「バナナの米粉ロールケーキ」の3つの新商品が登場します。いずれも「もったいないバナナ」を活用したメニューです。

もったいないバナナとは、ドールが廃棄バナナを削減する活動として2021年から行っているプロジェクトです。流通過程で様々な要因により規格外となったバナナを、廃棄するのではなく、活用しておいしくいただこうというもの。

スターバックスでは、コーヒー豆のエシカルな調達をはじめ、自然のめぐみを大切にしてきました。コーヒー豆やバナナなど自然のめぐみがたゆみなく生まれる未来をパートナー(従業員)やお客様と共に目指したいと考え、このフラペチーノ®が生まれました。

フラペチーノ®のバナナ果肉ソースは、もったいないバナナから作られたもの。マフィンやロールケーキにはバナナピューレやバナナスライスを使用しています。

「フィリピンのドール自社農園では、生産量の4%に当たる年間2万トンもの規格外バナナが発生します。でも規格外とはいえ、傷がついているのは皮だけで、果肉に痛みはなく、味に遜色はありません」と成瀬さんが取り出したのが、このバナナです。

若林さんは実際にバナナを食べ、「中は全然傷んでいないですよね。きれいですし、おいしいです」と驚きの表情を見せます。

「そうなんです、果肉は規格内品と同等の品質のバナナです。地球や環境にとって大切な資源を廃棄してしまうのは“もったいない”ということを、“もったいないバナナ”という日本人になじみのあるネーミングで表現しました」(成瀬さん)

そして「バナナ ブリュレ フラペチーノ®」がこちらです。

ひと口飲んで、「濃厚な甘さなのに後味がさっぱりしていて、おいしいです。上品なクレームブリュレみたいですね」と、今度は成瀬さんが驚きの表情に。完熟のもったいないバナナの果肉ソースに、アーモンドミルクがベースのフラペチーノ®を合わせ、暑い夏にごくごく飲めるスッキリした飲み心地に仕上げています。

今回の3商品で、もったいないバナナの300万本の使用を見込んでいます(※)。

「若い世代を含め、商品を通して多くの消費者にこの課題を知っていただくきっかけにもなります。スターバックスさんにこれだけの規模でやっていただけるのは、とても意義深いことです」と、成瀬さんも期待を寄せてくださいました。

※生バナナ(皮付き)1本あたりの重量を150gと規定し、「バナナ ブリュレ フラペチーノ®」、「バナナの米粉マフィン」、「バナナの米粉ロールケーキ」の販売予定数に占める「もったいないバナナ」使用原材料の含有量から算出。

持続可能な生産のために大切なこと

このおいしさを、ポジティブな形で生産地に還元していくためにできることは何でしょう。

栽培に適するコーヒーベルトは赤道をはさんで北緯25度・南緯25度。一方、バナナベルトは北緯30度・南緯30度で重なりがあります。そのため、共通の課題も多く、スターバックスもドールもそれぞれ独自の取り組みを行ってきました。そのひとつが技術支援です。

スターバックスはコーヒーベルトの生産地のうち、約30か国・45万人の生産者と取引があり、そのうちの98%以上が小規模農家です。

「コーヒー栽培の知識や技術へのアクセスが課題になっています。そこで、生産地に10か所のファーマーサポートセンターを設けて、現地出身のアグロノミスト(農学者)が現地の言葉で、トレーニングやワークショップなどを通した技術支援をしています」(若林さん)

国や地域により環境や文化が異なるため、現地のカルチャーを理解している人がサポートすることが大切だという考えに、成瀬さんも賛同します。

「フィリピンにあるドールの自社農園では、農園周辺に住む現地の方々と一体となって事業を行っています。お父さんもおじいさんもドールで働いていたというサードジェネレーションの方が、大学で農業を勉強して、研究者としてドールに戻ってきてくださるケースもあります。現地の方は課題もよくわかっていて、家族から引き継いできた知恵や経験も豊富にお持ちなので、ドールにとって宝物です」

また、もったいないバナナのような、廃棄しないための流通やリサイクルのシステム作りも、サステナブルな資源の活用には大切な要素になります。

スターバックスでは、「コーヒー豆かすリサイクルループ」を推進しています。店舗から出るコーヒー豆かすを回収し、それを畑のたい肥や牛の飼料に加工。それらで育った野菜や茶葉がフードになり、乳牛からのミルクになり、店舗を通じてお客様に届けられるという仕組みです。普段店舗でお客様が口にするミルクが、まさにそのミルクです。

「もったいないバナナは、これからもサステナブルにコーヒー豆を届けられる未来を創りたいというスターバックスの考えにとても一致する取り組みです。使った以上の資源を返していきたいという地球、生産者へのリスペクトの想いが、共通していますよね」(若林さん)

継続のために大切なのは、おいしい、楽しい。

では、地球にとって、生産地にとって私たち消費者ができることは何でしょう。その問いに、「おいしくいただくこと」だと、若林さんは言います。

「私たちパートナーができることは、いかにお客様においしくコーヒーを楽しんでいただくか。例えばフードペアリングの提案をすることで、フードと一緒にコーヒーをもっと飲みたくなります。消費されることで生産地に還元されるので、継続して飲んでいただくことがいちばんのサポートになります」

その言葉に、成瀬さんも大きくうなずきます。ドールには、売り手、買い手、購買する世間(社会・環境)の三方によい事業をという企業理念があるそうです。

「おいしい、楽しいって大事なキーワードですよね。それが継続につながって産地に還元される、重要なポイントだと思います」(成瀬さん)

無駄なく、おいしく消費し、限りある資源を大切に使っていきたい。そんなドールとスターバックスの共通する想いから誕生したバナナ ブリュレ フラペチーノ®。廃棄物を削減し、生産地へのサポートにもなるアクションを、一杯のフラペチーノ®から始めてみませんか。

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コーヒー生産地に想いを馳せる:エチオピア編